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議会報告 

平成28年9月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
若井 のりかず

QQ 質問

女性活躍推進法における本区の取り組みについて

次に、女性活躍推進法における本区の取り組みについて伺います。

 推進法には、女性の採用や昇進の機会を向上させる数値目標を定めるよう義務付けており、すでに85%の企業が数値目標を盛り込んでいます。しかし、賃金の面では、女性正社員の平均賃金は男性の7割にとどまっているのが現状です。主な原因は結婚や出産後にいったん退職せざるを得ない事にあると言います。
結婚や出産を理由に、降格や退職につながっていく様な風潮をなくす事が急務ですが、こういった風潮を是正するために、どの様な対策が必要とお考えでしょうか。

我が会派は、妊娠、出産、育児休業を理由に嫌がらせをしたり、解雇するようなマタハラについて、26年11月定例議会で取り上げました。今回は、マタハラをはじめとするハラスメントの防止策強化について伺います。
昨年、公明党の提案で厚労省が就業形態別のマタハラ実態調査を初めて行う中、マタハラを経験した女性は、派遣社員で約5割、正社員で約2割に上りました。

本区においては、男女平等センターでの相談業務がありますが、今後も丁寧に傾聴し、関係機関への案内等行って頂きたいと思いますが、本区のお考えをお聞かせ下さい。

更に、ワークライフバランスをより広く推進する為に、文京WEPs事業?女性のエンパワーメント原則の文京区版を作るという事ですが具体的な取り組みを教えて下さい。又、企業においてはこの取り組みをする事により、社員満足度や生産性の向上などメリットが挙げられています。文京区の企業や地域に広く啓発し、女性のエンパワーメントはビジネスそのものとうたわれるように、目標を持って取り組んで頂きたいと思いますが、お考えを伺います。

次に妊娠・出産・子育てを切れ目なくサポートする体制づくりを強化して頂きたく、文京区版ネウボラの拡充について伺います。
今は、晩婚・晩産傾向です。それに伴い親も高齢化、とりわけ母親が孤立、精神的にうつ状態になったり児童虐待に至るといわれています。そんな孤立した子育てをしている家族を救っていかなくてはならないと思っています。文京区版ネウボラを推進していますが、中でも保健師が全ての妊婦の皆様と面接をしているネウボラ面談は、妊婦との貴重なタッチポイントとして重要な事業と高く評価しています。
27年度の実績は前年度と比べ、どの位伸びているかお示し下さい。
また、この面談で、早期に子育ての悩みやサービスを把握するため、一緒に個人の支援プランを作成することを提案します。
本区の子育てガイドに掲載している子育てサポート一覧があります。時系列で大変見やすいものとなっています。このシートを個人の支援プランシートとして、より活用できるようにしてはいかがでしょうか。

支援サービスのメニューの中でも、ベビーシッターや家事援助など豊富です。子育て訪問支援券も人気があり、ファミサポでも、サポーター認定制度等充実を図って頂いています。
そんな中、利用者から、赤ちゃんのお世話と合わせて、ちょっとした食事作りなど、複合的なサポートをしてもらえたら、との声がありました。赤ちゃんとママのお世話を立て分けるのではなく、その親子を支援する、といった視点に立つことは重要な事と考えます。オールマイティーに育児と家事の援助ができる専門職の登用を検討し、メニューの充実を図って頂くようお願いします。本区のお考えをお聞かせ下さい。

AA 答弁

区長 次に、「女性活躍推進法」等に関するご質問にお答えします。
まず、企業の風潮の是正についてのお尋ねですが、
結婚や出産に際し、本人が働き続けることを希望する場合には、雇用を継続できるよう、休暇制度をはじめとした職場環境を整備することや、結婚、出産等を理由とする不利益な取り扱いを行わないこと等が求められます。
そのため、企業に対しては、「育児・介護休業法」に基づく休暇制度や、「男女雇用機会均等法」に定める不利益な取り扱いの禁止、さらに家庭内での家事分担意識等についての周知、啓発に努めてまいります。

次に、ハラスメントの防止策強化についてのお尋ねですが、
平成29年1月から施行される改正「育児・介護休業法」では、いわゆるマクバラなどを防止する措置を講じることが、事業主の義務と定められます。
ハラスメントの防止には、それぞれの企業や職場において、法改正の趣旨を理解し、取り組みを進めることが必要となります。
区としても、こうした取り組みを周知するため、マクバラ防止に取り組むNPOとの共催で、来年1月にシンポジウムを開催する予定です。
また、妊産婦の方からの健診等での相談や、男女平等センター等での相談の際には、十分に事情を聞いた上で助言等を行い、必要に応じて関係機関を紹介するなど、引き続き相談者に寄り添った丁寧な対応に努めてまいります。
 
次に、女性のエンパワーメント原則推進事業所登録事業についてのお尋ねですが、
本事業は、登録を希望する企業等から、UN Women の女性のエンパワーメントの7原則を踏まえたチェックシートの提出とあわせ申請を受け付け、区が推進事業所として登録するものです。
登録した事業所については区のホームページ等で紹介するほか、融資あっせん利率の優遇や、総合評価落札方式における加点を行い、希望する場合には、UN Women の「女性のエンパワーメント原則」への署名手続きを支援してまいります。
この事業の実施により、ハラスメント防止や、女性の活躍に配慮する意識の醸成が期待されることから、より多くの企業等への周知と登録を目標に取り組んでまいります。

最後に、文京区版ネウボラ事業に関するご質問にお答えします。
まず、ネウボラ面接の実績についてのお尋ねですが、
昨年度のネウボラ面接実施数は1,909件で、全妊娠届提出者のうちの76.4%の方と面接を行いました。
平成26年度の妊婦面接の実施率と比較すると22ポイント増加しております。

次に、個人の支援プラン作成についてのお尋ねですが、
ネウボラ面接では、各家庭の状況を伺いながら、子育てガイド等を用いて、個別に出産・子育てに向けた準備について、ご案内しており、必要に応じて、面接時にサポートプランシートを作成した上で、支援につなげているところです。
今後も、ネウボラ面接でより活用しやすくなるよう、子育てガイド等の検討を重ねてまいります。

次に、育児と家事、両方の援助ができる専門職の登用についてのお尋ねですが、
親子を包括的に支援することの重要性は、区としても認識しているところです。
産後ケア事業のメニューや担い手については、現行のサービスを活用しつつ、利用者からの意見や、他自治体の取り組み状況などの情報収集に努めており、今後も更なる充実に向けて、研究してまいります。
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