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議会報告 

平成30年6月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
松丸 まさし

QQ 質問

医療的ケア児とそのご家族の支援について

次に医療的ケア児とそのご家族の支援について伺います。
昨年9月定例議会で提案させて戴きましたが、現在、病児・障害児を受け入れる保育所・幼稚園や学校は限りなくゼロで、医療的ケアが必要な場合は断られるケースがほとんどです。その結果、家族の負担は極めて重く、親や兄弟・姉妹などの生活も大きく制限され、子どもや家族は地域の中で孤立してしまうことも少なくありません。
保護者の皆さんは、自ら仲間を見つけ、情報交換しながら、やっとの思いで必要な支援や手続きにたどり着くことができたと話していました。そこで、世田谷区のように、医療的ケア時に必要な支援ハンドブックを作成し、配布することを提案いたしますが、区の見解を伺います。

また、こうした家族の生活を支える相談窓口やレスパイトや宿泊施設が、切に求められています。本区で始まっている居宅訪問型保育事業は、大事な一歩と思います。29年4月からスタートしたこの事業の成果を伺います。また、今後は気管切開・人工呼吸器など呼吸器系疾患のあるお子さんについて教育センターや総合福祉センターでの受け入れ体制も視野に入れ、検討をしていただきたいとおもいますが、本区の見解を伺います。
医療的ケア児を抱えるご家族と接する中で、また、先日視察した世田谷区の国立成育医療研究センター「もみじの家」で伺った話を聞く中で、本区にも早く医療的ケア児を支援する施設をつくる必要性を強く感じました。もみじの家では、自宅で医療的ケアを受けている子どもと家族を短期間受け入れ、ひとり一人が子どもらしい生活と、くつろいだひと時を過ごせるよう、さまざまな医療ケアに対応していました。同世代の子どもたちと遊んだり学んだりと、普段自宅ではなかなかできないことをして過ごすことができるとても素晴らしい施設でありました。
本区は、小児医療センターを有する国立大学病院を始め、大学病院が複数ある恵まれた環境にあります。そういった医療機関と連携する中で、施設を設置することは多少時間がかかりますが、既存の施設を活用し、医療的ケア児をサポートする事業が展開できないか、医療的ケア児の保育所や学校等の受け入れ先を広げて戴きたいと考えますが、本区の見解を伺います。

中央区では30年度予算の中に医療的ケア児を含む重症心身障がい児に対し、放課後等ディサービス事業所を開設・運営する事業所を誘致し、開設準備経費および運営の一部を補助する予算を計上し取り組んでおります。又練馬区では、心身障がい者福祉センターを無償で提供し、児童発達支援事業、居宅訪問型保育を2018年11月よりスタートさせる予定です。今後本区としてもこのような区内に医療的ケア児を受け入れる施設の誘致に関する取り組みもすべきと思いますが見解をお伺いします。

AA 答弁

区長 次に、医療的ケア児についてのご質問にお答えします。
区立保育園では、受け入れにあたり、実際の保育現場での対応について、検証を進めており、その中で専門的な知識・技術の修得や、医療機関との連携・協力体制の強化といった課題があり、ご指摘の医療機関との連携については、特に喫緊の課題として認識しております。
また、居宅訪問型保育事業については、集団保育が難しい場合に利用していただくことにより、保護者の就労支援や育児支援等、児童の状態に合わせた、きめ細かな対応ができていると考えております。
今後は、医療的ケア児のライフステージに応じた、円滑かつ適切な支援体制を構築するため、保健・医療・障害福祉・子育て・教育等の、関係機関による協議の場で、検討を進めてまいります。
なお、さまざまな課題を整理する中で、ご提案の支援ハンドブックの作成、既存施設を活用した受け入れ先の検討、施設の誘致などの具体的な支援策についても、組織横断的に検討してまいります。
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