TOP議会報告 > VPDについて

議会報告 

平成30年6月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
松丸 まさし

QQ 質問

VPDについて

次に、VPDについてお伺いします。
VPDとは「ワクチンで防げる病気」のことです。子どもたちがかかりやすいVPDといえば、麻疹、風疹、おたふくかぜなど、どれも予防接種に馴染みのある病気ですが、これらは、子供の命に関わる重大な病気です。わが国でも、予防接種が行われているおかげで、これらの病気を未然に防ぐことができていますが、世界中には、ワクチンがないために有効な予防ができず、年間何十万、何百万という人の命を奪っている感染症も少なくありません。予防のためのワクチンの開発されているVPDは、たいへん貴重であり、接種してこそ予防ができるものです。そのVPDの中に、ヒトパピローマウイルス感染症があります。いわゆる子宮頸がんです。日本では、ヒトパピローマウイルスワクチンは2013年4月に中学1年生から高校1年生までを対象に定期接種となりました。その2か月後にワクチン接種後の原因不明の慢性疼痛などを伴う有害事象報告があり、一時的に”積極的な接種勧奨”が中止されています。 現在まで、国内外の専門機関等から声明や調査結果が発表されています。また、今年5月に札幌で開催された日本小児科学会のシンポジウムでは、座長から参加者に対してHPVワクチン接種再開を支持するか挙手が求められたところ、参加者の多くはHPVワクチンの積極的な接種再開を支持しました。しかしながら、こういった状況も一般的に知らされていません。子宮頸がんは命に関わるVPDです。日本では副反応ばかりが大々的に報じられがちで、VPDのこわさは伝わっていないように思います。未来の宝である子どもたちの健康を守るには、接種することのリスクとVPDにかかることのリスクを比較して冷静に判断することが必要と感じました。今後、保護者だけでなく、ワクチンを受ける思春期の子どもたち自身が予防接種の必要性を十分に理解する機会を作ることも重要と考え、要望いたしますが、区の見解を伺います。そして、ワクチンを受けることのメリットが、ワクチンを受けないでVPDの被害を受けることのリスクよりも極めて大きいという世界の考え方やワクチンの考え方についても、区民にわかりやすい説明をホームページ等でしていくことも必要だと感じました。併せて、HPVワクチンの勧奨再開についても、区の考え方を伺います。
 さらに、抗がん剤や骨髄移植で抗体を失った子供は、特異抗体価が低下してしまいワクチン再接種が必要と聞きました。その費用は自己負担となり20万円程度かかると予測されます。
名古屋市や愛知県小牧市や西尾市では、このようなご相談を受け、今年の4月から全額助成をスタートしたそうでありますが、今後、抗がん剤や骨髄移植で抗体を失った子どもに対してもきめ細かな対応が必要とおもいますが見解をお伺いします。

AA 答弁

区長 次に、VPD、いわゆる「ワクチンで防げる病気」に関するご質問にお答えします。
まず、子どもたちの予防接種に関する理解促進についてのお尋ねですが、
区としても、保護者だけでなく思春期の子どもたち自身が、予防接種の必要性を十分に理解することは、大変重要と認識しております。
HPVワクチンの定期予防接種については、現在、積極的な勧奨が差し控えられておりますが、国では最新の知見や審議会での議論を踏まえ、情報提供用リーフレットの内容を更新しており、区もホームページに掲載するとともに、接種希望者には、このリーフレットを活用して、ワクチンの意義・効果や接種後の注意事項等について、周知しております。

次に、HPVワクチンの勧奨再開についてのお尋ねですが、
現時点において、国の方針変更がないことから、引き続き積極的な勧奨を差し控えつつ、国の動向を注視してまいります。

次に、抗体を失った子どもに対するワクチン接種についてのお尋ねですが、抗体を失った子どもへのワクチン接種は、予防接種法に基づく接種ではなく、任意接種の取り扱いとなり、重い自己負担となることに鑑み、今後、区独自の費用助成について検討してまいります。
一覧へ 〉