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議会報告 

令和3年2月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
松丸 まさし

QQ 質問

災害対策について

 次に災害対策についてお伺いいたします。
 2011年3月11日に発生した東日本大震災から間もなく10年を迎えます。
 これまで経験をしたことのない複合災害は多くの尊い命を失い、想像を絶する甚大な被害をもたらしました。
 被災地はまだ復興・復旧にむけて懸命に取り組んでいますが、我々もこの経験をいつまでも大きな教訓として活かしていかなければなりません。
 その一つが避難所の増設であります。今のコロナ禍において感染防止策を取った場合の収容人数は激減し、在宅避難が基本といっても限界があると思われます。本区においてはホテルなどの民間宿泊施設との協定を結んでいますが、更に拡大が必要と思われますがご見解をお伺いいたします。また、災害対策基本法が改正され、広域避難が可能になりましたが、その検討状況と課題についてもお伺いいたします。

 近年、激甚化する自然災害では、高齢者や障がい者などの災害弱者が逃げ遅れ、犠牲になるケースが後を絶ちません。政府は、事前に一人一人の避難方法を決めておく「個別計画」作りを加速させるため、法改正に加え、2021年度予算案に個別計画の推進を組み込む方針だそうです。福祉専門職らが参加するモデル事業を実施し、課題を抱える自治体に専門家を派遣する事業を行い、個別計画策定に対する自治体への財政支援も地方交付税措置に盛り込む方向で調整をしているそうであります。
 大分県別府市の取り組みは有名で、普段から高齢者や障がい者のケアに携わるケアマネージャーや相談支援専門員に福祉専門職に計画作りへ参加してもらい、1計画あたりの報酬を市が支払っているそうです。計画後もその通りに避難できるか防災訓練を行い、検証・改善を行っているそうです。本区においても「個別計画」の作成に取り組んでいますが、現在の状況と課題、今後の取り組みについてお伺いいたします。

 また、災害時に自分や家族を守るには、事前の備えがとても大切ですが、ハザードマップによる被害予測や被害が想定される地域、避難経路や避難場所を事前に情報収集しておくことが災害発生時に迅速・的確に避難することを可能にします。私たち公明党文京区議団が昨年8月12日に提出した令和3年度予算要望のなかでも、ハザードマップのさらなる普及・促進・区民への認知度の向上を要望させていただきましたが、1人でも多くの区民がハザードマップを手にすることができるように全てのご家庭に配布する事業を令和3年度予算に計上していただきました。とても高く評価します。そこで今後、どのようなスケジュールで配布していくのかお伺いします。

AA 答弁

区長  次に、災害対策に関するご質問にお答えします。

 まず、避難所の増設についてのお尋ねですが、

 二次的な避難所として、地域活動センター等の区有施設の活用や、協定を締結している大学、高校の施設利用を「地域防災計画」に定めております。
 現在は、各避難所について、受入人数を超過した際の二次的な避難所の指定を検討しており、引き続き、関係施設と協議を進めてまいります。あわせて、新たな避難先の確保に向け、区内の旅館やホテル、寺院等との協議を継続してまいります。 
 
 次に、広域避難についてのお尋ねですが、

 これまで、区外の区有施設や協定締結自治体が所有する施設等の活用の可能性について研究しており、受入施設の選定や被災した区民の移動手段の確保等の課題があるものと認識しております。
 引き続き、他自治体の動向も踏まえ、調査研究を進めてまいります。
 
 次に、避難支援のための個別計画の取り組み状況等についてのお尋ねですが、

 個別計画は、2月1日現在、1,765人が作成しており、支援者である町会・自治会や民生委員・児童委員等に対して、避難行動要支援者名簿を提供し、災害時に活用いただけるよう整備しているところです。
 これまで、避難所総合訓練における安否確認訓練や民生委員・児童委員の研修会等の機会を捉え、安否確認の方法を周知してまいりました。一方、支援者等への名簿提供の同意率の向上や、個別計画に記載された安否確認者等、内容の有効性の検証などが、課題であると認識しております。
 今後、国が改定予定の「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」を参考に、より適切な制度運用が図られるよう検討してまいります。

 次に、ハザードマップ等の配付についてのお尋ねですが、

 区民に対して、防災についての正確な知識と災害時の適切な行動を周知し、被害を最小限に抑えるため、来年度は水害ハザードマップや土砂災害ハザードマップ、防災パンフレット等の情報を順次更新し、9月末までに全戸配付する予定です。
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