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議会報告 

平成27年11月定例議会一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
田中 かすみ

QQ 質問

がん対策について

次に、がん対策について伺います。
はじめに、受動喫煙防止対策の推進について伺います。

公明党は厚生労働省に「がん対策の充実に向けた提言」を申し入れ、中でも、受動喫煙防止対策の導入を一番目に掲げました。提言の主なポイントの一つは、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた受動喫煙防止対策の導入です。受動喫煙が原因の肺がんや心筋梗塞の死亡者数が年々上がっており、対策が喫緊の課題となっておりますが、努力義務にとどまっているのが現状です。しかし他の開催国では全面禁煙を行っています。本区も一歩踏み込んで、オリンピックの野球会場としてふさわしい、クリーンな文京区で素敵なおもてなしができるよう、環境整備に向けた具体的な取り組みを進めて頂きたいです。区の見解を伺います。またタバコをやめたいと思っている方へ、卒煙相談や禁煙外来のある医療機関を案内する、そういった周知やPRの推進等、タバコをやめたい方の支援体制を整えていくことも必要ではないでしょか、区の見解を伺います。

次に、子どもたちを受動喫煙から守るための対策について伺います。

子どもたちを受動喫煙から守るために、公園の灰皿撤去に取り組んでいく必要があります。本区の公園内には、どれだけ灰皿が設置されていますか。また設置状況についても伺います。全国児童公園受動喫煙調査では、禁煙の表示をしている公園があると答えた自治体は11%で、表示をしていない自治体は83%でありました。禁煙の表示等の状況も伺います。
この対策には、みどり公園課と健康推進課との協力が不可欠です。子どもたちのみならず区民を受動喫煙から守るために、灰皿の設置を減らし、受動喫煙防止をアピールしていただきたいと思いますが、区の見解を伺います。

次に、「がん教育」の取り組みについて伺います。

私の母は60代で乳がんを発症、三年間闘病して亡くなりました。

「忙しくても検診よ、自分でもチェックを欠かさずに」と体験者として語る母の言葉が耳朶から離れず、以後どんなに忙しくても検診は欠かさず行ってきました。
こういった体験者の話を聞く機会が何よりもの薬になり、また、闘病中の方にとっては最大の励みになります。

区民にこういった機会を提供し周知していくことを要望します。区の見解を伺います。

また、わが会派が提案した「がん教育」が今年度、小・中学校併せて10校を対象に、専門医のゲストティーチャーを招いて実施されております。
今後さらに拡充していただきたいです。区の見解を伺います。

また、がんの知識を学ぶことに加えて、実際にがんサバイバーの体験談を多くの児童生徒に聞かせ、検診を受けることが早期発見早期治療につながることを若いうちから知っていただきたいと思います。
どの学校でも実施できるよう、例えば豊島区のように一本DVDを作成し視聴できるようにするなど工夫したらいかがでしょうか。区の見解を伺います。

次に、乳がん・子宮がんの受診率・発見率を高める取り組みについて伺います。

私は先日、乳がん検診を受診してきました。マンモグラフィーの検査後、精密検査が必要と言われ、後日超音波検診を受診。がんではないことがわかりました。

医師から40代の女性は、乳房の乳腺が豊富な、デンスブレスト、高濃度乳腺のタイプが多いそうです。
このタイプは、エックス線画像上、雪山にウサギを見つけるようなものと例えられており、アメリカでは個人の濃度を告げ、エコー検査までカバーする対策をとっているそうです。
ぜひ、そういった乳がん等の詳しい情報を、無料クーポン券配布と一緒に周知するなどしていただきたいと思います。区の見解を伺います。

先日、乳がん検診の際、マンモグラフィー検査に超音波の検査を組み合わせると40代の女性の乳がんの発見率を1.5倍に高めることができるとのニュースが飛び込んできました。受診率と同時に、発見率を高める取り組みを推進していただきたいです。
また、受診率アップの取り組みでは、啓発事業とセットで、検診へ行かなくては、と行動変容につながる工夫した取り組みを推進して頂くことを要望します。区の見解を伺います。

次に、働く女性の健康を守る取り組みについて伺います。

女性の活躍が推進される一方で中間管理職を対象に実施された、ハッピーベイビープロジェクト応援団の細川モモさんが行った1000人アンケート調査では女性管理職が管理職に就いて失ったものの2位と3位に「健康」と「食生活」が挙げられ、女性の社会進出と同時進行で働く女性への健康支援を進めていかねば、仕事によって健康を損なう女性が増え、結果的に出生率のさらなる低下や医療費増幅により社会福祉が圧迫されることが危惧されています。更に、働く女性は栄養不足・運動不足・睡眠不足の三重苦に陥りがちと警鐘を鳴らしています。

本区の女性達が三重苦に陥らないよう、健康的でいきいきと過ごせるよう支援する必要があります

細川氏が主宰する「まるのうち保健室」は、月に1度、女性に特化した健康測定に加え、測定結果や相談内容に応じて管理栄養士の資格をもつカウンセラーから食事指導も受けられる、と若い女性たちに人気ですぐに予約が一杯になるとのことでした。

行政と繋がっていない若い女性たちに正しい健康に関する情報を区としても届けていただきたいと思いますが、区の見解を伺います。

例えば、健康に関する情報や本区の健康診断や健康づくりに関する事業の紹介も含め、女性をターゲットにしたイベントを開催し、そこに「保健室」を設置するのはいかがでしょうか。
先ほども述べたように啓発と検診がセットであることは、成果として非常に期待できると考えます。先日行った大学祭とコラボした「ハッピーベイビー・キャラバン保健室」では無料で骨密度、血管年齢、BMIを測定し栄養士からのアドバイスも受けられ、世代問わず男性女性が長い列を作っていました。
こういった取り組みは、働く女性に限らず、どなたにもうれしい企画かと思います。区の見解を伺います。

AA 答弁

区長 次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた、受動喫煙防止対策等に関するご質間にお答えします。

まず、環境整備に向けた具体的な取り組みについてのお尋ねですが、
区では、歩きたばこやポイ捨て、人通りの多い場所での路上喫煙を禁止として喫煙マナーの向上を図ることにより、公共の場所での火傷や受動喫煙等の危険・迷惑を防止するとともに、吸殻等のない、クリーンなまちを目指しております。
そのため、地域の方にご協力いただき、啓発キャンペーンや、歩行喫煙等防止のための指導員による巡回指導を実施しております。

今後は、キャンペーンや巡回指導の強化を図るとともに、「文の京ロード・サポート」と連携した清掃の実施等、地域環境の美化の促進を図り、安全で快適な歩行空間と清潔な地域環境でのおもてなしができるよう、努めてまいります。

次に、たばこをやめたいと思っている方への支援についてのお尋ねですが、
これまでも、母親学級や乳幼児健診、成人保健事業等の機会に、「たばこの害」と「禁煙の効果」について啓発を行うとともに、卒煙希望者の相談に応じてきたところです。
また、治療機関の周知として、「文京かかりつけマップ」において、禁煙治療を保険診療で行う22か所の医療機関を明記しております。
今後とも、新たな治療や医療機関の把握に努め、様々な機会を捉えて、禁煙を支援する取り組みを推進してまいります。

次に、公園等における受動喫煙防止対策についてのお尋ねですが、
本区の公園及び児童遊園等118園のうち、106園を全面禁煙としており、大規模公園を中心とした12園では、喫煙場所に合計17個の灰皿を整備し、指定場所以外での喫煙を禁じております。
また、喫煙に関する注意看板については、全園で掲示しております。
公園内における喫煙場所については、今後も、集約化や遊具等からの距離の確保、植栽での囲いの設置などの分煙強化を図るとともに、巡視員による巡回指導などの・対策を継続してまいります。
なお、受動喫煙の防止にあたっては、これまでも、区報やホームページへの掲載、ポスターの掲示、各種講習会でのパンフレットやステッカーの配布などを行い、啓発に努めてまいりました。
今後も、国や都の動向を注視し、受動喫煙防止対策を検討してまいります。

 次に、がん教育についてのご質問にお答えします。
本区において、死亡原因の第1位は悪性新生物であり、がんについての周知・啓発は重要なことであると認識しており、先日も、がん・感染症センター都立駒込病院の院長による講演会を開催したところです。
今後は、区民が、より具体的な体験談や知識等を得られるような取り組みについて、検討してまいります。

 次に、乳がん・子宮がんに関するご質問にお答えします。
まず、乳がん検診に関する啓発活動についてのお尋ねですが、
これまでも、女性特有のがんに関し、「ピンクリボン月間」において、がん検診の周知や自己検診法の普及啓発を行ってまいりましたが、今後は、議員ご指摘の「テンスブレスト」等の情報を含めて、区民への啓発の取り組みを工夫してまいります。
次に、乳がん検診の受診率及び発見率向上に向けた取り組みについてのお尋ねですが、

 現在は、国の指針に従い、マンモグラフィによる検査を実施しております。
検査の結果、「要精密検査」と診断された方については、医師の判断のもと、超音波検査が実施されているものです。
したがいまして、区独自による、マンモグラフィと超音波検査を組み合わせた検査を実施する考えはございませんが、受診率の向上に向けて、対象者に受診を促すチラシを送付するとともに、先程ご答弁申し上げたとおり、がんの知識をより具体的に習得できる取り組みについて、今後、検討してまいります。
 次に、働く女性の健康支援に関するご質問にお答えします。
まず、健康に関する情報提供についてのお尋ねですが、
健康づくりに関しては、女性のみならず、男性も含め、ハッピーベジタブル大作戦、ぶんきょうハッピーベイビープロジェクト、がん検診など、様々な機会を捉えて周知啓発に努めております。
その一つである、ぶんきょうハッピーベイビープロジェクトでは、本年度、「子育てフェスティバル」におけるシンポジウムや医療相談、区内の大学祭での「ハッピーベイビー・キャラバン」を実施いたしました。
今後も、こうした取り組みを通じて、若い女性を含めた幅広い年代層に対し、健康についての正しい知識の提供を行ってまいります。

 次に、啓発と検診を合わせたイベントについてのお尋ねですが、
啓発イベントにおいては、これまでも簡易検査ブースを設けており、具体的には、ハッピーベジタブルフェスタ等において、骨量測定や血管年齢測定などを実施しております。
こうした簡易検査は、イベントに参加する方にとって、自らの身体の状態を知る機会として、関心が高いものと認識しております。
今後も、啓発イベントの内容に即した簡易検査については、関係機関の協力をいただきながら、引き続き実施してまいります。

AA 答弁

教育長 次に、がん教育についてのお尋ねですが、
今年度より3ヶ年で、全ての小・中学校において、がん教育を行うこととしております。

がん教育の内容といたしましては、がんの専門医が、直接、児童・生徒に対して講演することにより、がんと因果関係がある生活習慣や検診の重要性、さらには、命の大切さ等を、児童・生徒が総合的に学習しているところです。
今後とも、各学校での実施状況を踏まえ、がん教育がさらに充実したものになるよう検討してまいります。
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