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議会報告 

令和7年9月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
田中 かすみ

QQ 質問

令和六年度決算について

 初めに、令和六年度決算について伺います。
 令和六年度は、一月一日に発生した能登半島地震を受けて、災害対策を強化するための補正予算を編成、併せて物価高騰対策に取り組むなど時代の変化と区民のニーズに対応した一年でありました。
 また、第二期「文の京」総合戦略の初年度として、区が抱える主要課題の解決に向けて過去最高の予算規模を計上、過去最高の一般会計の歳入総額は前年度比一六%増の約一千四百四十億円、歳出総額は一四・九%増の約一千三百五十九億円、実質収支額は四四・六%増の約八十億円となりました。
 初めに、令和六年度の決算状況をどのように捉えているのかを伺います。
 歳入においては、特別区税の収入済額が初の四百億円台となり、納税義務者数の増加と課税所得水準の堅調な推移と分析できました。
 背景には、本郷地区を中心にマンション建設が進んでおり、人口の純流入が続いています。世帯構成についても、ワンルームからファミリータイプまで幅広い住戸供給があり、単身の若年層と子育て世帯双方を取り込んでいるのが今の文京区であると考えられます。
 選ばれる自治体・文京区、しかし、受け入れたその先のソフトとハードの両面のインフラ整備にどれだけ掛かるのか、不透明要素も拭えません。
 そこで、次の三点について伺います。
 区税収入が増えている一方で、今後、区民施設や学校施設の整備などを計画的に進めていく必要があります。
 公共施設等総合管理計画の下、今後具体的にどのような用地と施設のマネジメントを行っていくのか、あわせて、用地の確保といった大きな課題にどう向き合っていくのかを伺います。
 再開発や人口流入の動きから都市マスタープランに基づく都市計画や子育て支援計画に基づく子育てインフラ、さらには子どもたちを取り巻く良好な教育インフラ、それらの整備の見通しをどう描いているのかも関心が高いです。区の見解を伺います。
 そして、人件費と扶助費が増加傾向の中、新たな二校の学校改築や特別教室の改修、児童数の増加なども財政負担に影響するでしょう。
 保育園・学校・高齢者サービスの需要に対し、今後財政面ではどのように対応していくのかを伺います。
 一方で、実質収支額は八十億円となり、前年の約五十五億円から増加していますが、令和六年度末の基金残高は約五百三十八億円となり、「文の京」総合戦略の見込額より減少の結果となりました。
 基金の安定的な確保に向け、どう分析し、今後どう確保していくのか、区の見解を伺います。
 最後に、令和六年度より、枠配分方式による予算編成の復活を行いましたが、その成果はどのようなものだったのか伺います。
 令和八年度予算編成においても一般財源各部枠を設け、各部の主体的・自律的な予算編成を望みますが、どのような効果を期待されているのかも伺います。

AA 答弁

区長  最初に、令和六年度決算等に関する御質問にお答えします。
 まず、決算状況についてのお尋ねですが、六年度の歳出決算は約一千三百五十九億円となり、過去最大の規模となっております。
 これは、当初予算に加えて五回の補正予算を編成し、あらゆる世代を支える施策を積極的に実施した結果であると認識しております。
 六年度補正予算では、定額減税補足給付金、家計支援臨時給付金、キャッシュレス決済ポイント還元事業、介護・障害福祉・保育施設等に対する電力費補助など、スピード感を持って物価高騰への対応を実施してまいりました。
 また、財政指標においては、経常収支比率は前年度から〇・三ポイント改善し八二・四%、公債費負担比率は〇・一ポイント改善し〇・六%となり、一定の財政運営の弾力性が維持できているものと認識しております。
 一方で、実質収支比率は二・八ポイント増加して一〇・八%となり、特別区平均より高い水準となっているため、引き続き、より的確な歳入見積りと、歳出予算の執行率改善に取り組んでまいります。
 次に、今後の用地・施設マネジメントについてのお尋ねですが、本年度、用地・施設マネジメント担当課長のポストを設置し、各部における行政課題の一層の把握に努め、土地の活用方策の検討に当たっております。
 また、来年度からの稼働に向け本年度導入に着手している公共施設マネジメントシステムにより、施設の基礎情報や利用状況等を一元管理する仕組みを構築してまいります。今後は、本システムを活用し、各施設の運営状況等も踏まえ整備時期を具体化する検討を進めており、公共施設整備に係る土地活用について、中長期的な視点で取り組むことが可能となると考えております。
 不動産取引に当たっては、価格のほか取得に至るまでのスピード等が重要であると考えております。また、都市部において行政需要に基づく用地取得を着実に行うためには、特別区の共通課題として検討すべき事項であると考えておりました。
 そこで、本区より特別区長会調査研究機構に対し、「特別区における公共用地の着実な取得に向けた手法等に関する調査研究」を提案し、来年度の研究テーマとして採択されたところです。今後は、本調査研究を軸に、他区等とも緊密に連携しながら、土地取得における課題等について研究してまいります。
 次に、人口流入等に伴うまちづくりについてのお尋ねですが、都市計画においては、都市マスタープラン二〇二四に基づき、人口増加が継続しても生活の質を向上させることを目指して、緑の量と質の向上や居心地のよい屋外空間の創出、公共施設整備、生活利便性の維持・向上のための施設整備などを進めております。
 また、子育てについては、子どもを産み育てやすい環境づくりに注力しており、保育施設の整備を重点的に進め、多様なニーズに応じた保育サービスの提供を拡充しているところです。
 さらに、教育については、年少人口の動態や学区域の未就学児の数を注視するとともに、将来的に教室や育成室の拡充が必要な場合には、早期に改修や増築を行うなどの対応をしてまいります。
 人口減少社会にあって、人口が増加傾向にある本区において、その恩恵を区民に還元することが重要であると考えており、引き続き、組織横断的に施策を展開し、まちづくりを進めてまいります。
 次に、今後の財政的負担についてのお尋ねですが、近年の決算状況などから、今後も人件費や扶助費の増加が続くことが見込まれ、また、多額の費用を要する公共施設整備についても、将来の財政負担を十分に考慮しながら、計画的に進めていく必要があります。
 その上で、歳入面では、特別区税の収入が堅調に推移しているものの、特別区財政調整交付金は景気変動の影響を受けやすく、また、ふるさと納税を始めとした不合理な税制改正による財源流出が依然として拡大傾向にあり、本区の財政運営は予断を許さない状況にあると認識しております。
 こうした中にあっても、「文の京」総合戦略に掲げる主要課題の着実な解決に向け、事務事業の選択と集中及び職員の創意工夫による効果的、効率的で質の高い区政運営に取り組むとともに、基金や特別区債の活用及び国や都補助金等の積極的な確保に取り組んでまいります。
 次に、基金についてのお尋ねですが、昨年度末時点での総基金残高は約五百三十八億円となり、「文の京」総合戦略で示した推計値を約十億円下回っております。
 近年の総基金残高の緩やかな減少傾向は財政運営における課題と捉えているため、八年度予算編成方針では、引き続き、財政調整基金の一定の年度末残高維持に努めるとともに、多額の費用を要する公共施設整備等についても、将来の財政負担を踏まえながら、必要性を見極め、計画的に実施していくことを明記したところです。
 今後とも、健全で持続可能な財政運営に取り組んでまいります。
 次に、予算編成についてのお尋ねですが、七年度当初予算の編成に当たっては、上限機能を持たない一般財源各部枠を新たに設け、これまで以上に、各部の主体的・自律的な予算編成に取り組んだところです。
 本手法により、各部が現場の視点を重視しながら、創意と工夫によって構築した五十八事業の重点施策を中心に、防災対策の充実・強化や子どもが健やかに成長できる環境づくり、地域共生社会の実現などを力強く推進する予算が編成されたものと認識しております。
 さらに、この取組を推進していくため、本年度から新たに、部の庶務を担当する職員を対象とした予算に関する研修を実施しております。また、全職員を対象とした特別区財政調整交付金に関するe‐ラーニングを行い、知識の習得及び職員からのアイデアによる財源獲得に向けた取組を進めているところです。
 今後とも、各部が財政運営の担い手として、主体的・自律的に予算編成に取り組む体制づくりを進めてまいります。
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