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議会報告 

令和5年9月定例会議一般質問

公明党文京区議団
代表質問 
宮本 伸一

QQ 質問

災害時に向けた備えについて

 最後に、災害時に向けた備えについてお伺いします。

 はじめに、人工呼吸器などの医療機器を必要とする方々への支援についてお伺いします。

 医療的ケア児などへの「日常生活用具の給付」対象に2022年度より「発電機・蓄電池」を追加して頂きました。ご要望のあった方々からお喜びのお声をお寄せ頂いています。

 災害時においては、人工呼吸器などの医療機器を必要している方々にとっては、発電機・蓄電池など電源の確保は、停電になった場合を想定して大変に重要な災害対策です。

 本年7月、「医療的ケア児」に関し、こども家庭庁は災害時の留意点をまとめた避難マニュアル策定に乗り出すことと発表がありました。医療機器の使用に欠かせない電源の確保や、医療従事者との連携など平時からの備えを促し、行政や保育現場での避難計画作りの指針として、2023年度末の完成を目指すとしています。

 こうした国の動向を踏まえ、本区としても具体的な取り組みを検討する必要があると考えますが、区の見解をお伺いします。

 次に、災害時に備えた区内事業者との連携についてお伺いします。

 災害時に備え、本区では区内の建設業者、運送業者、などと災害協定を締結して頂いており、定期的な協定内容の点検をしています。

 災害時、建物や道路の崩壊、電気の不通、などが発生した場合、区内に工事機器などを備えている事業者さんに駆けつけて頂く必要がありますので、なくてはならない災害協定だと思います。また、備蓄品を避難所などへ輸送する必要もありますので、協定を結んだ輸送業者さんのご協力もなくてはならないと思います。

 しかしながら、コロナ禍や物価高騰の影響を受けて、こうした事業者さんにおいては大変に厳しい経営状況になっている事業者さんもおられ、実際に経営ができなくなった事業者さんもおられます。また、人材確保や下請業者さんの確保にも大きな課題を抱えていて、従業員への待遇改善、下請業者への契約内容の見直しも必要となっています。

 災害協定を結んだ区内事業者さんを継続して支援をしていく必要があると考えますがいかがでしょうか、区の見解をお伺いします。

 品川区では本年2月、災害用備蓄品の管理から輸送までを1事業者に一括して委ねる新たな取り組みを始めました。購入した備蓄品を区内倉庫などに運び、管理業務全般も同社に託します。そして、災害時にも同社に輸送等の協力を求めるものとしています。これにより、区職員の負担軽減と経費削減も見込めるとしています。

 本区においても、災害協定を結ぶ区内輸送事業者とこうした取り組みを導入すべきと考えますがいかがでしょうか。区の見解をお伺いします。

AA 答弁

区長  最後に、災害時に向けた備えに関するご質問にお答えします。

 まず、医療的ケア児等、医療機器を必要とする方々への支援についてのお尋ねですが、

 発電機・蓄電器等の日常生活用具について、昨年度から、給付対象としたことを周知するとともに、引き続き日頃からの備えの必要性についても啓発してまいります。
 なお、在宅人工呼吸器を使用している方に対しては、災害時に備え、具体的な支援方法を盛り込んだ個別支援計画を作成しているところです。
 区では、医療的ケア児支援連絡会を設置し、医療的ケア児に係る様々な支援のための情報共有等を行っており、災害時の支援についても、国の動向を注視しながら、連絡会において必要な検討を行ってまいります。

 次に、災害協定を結んだ事業者に対する支援についてのお尋ねですが、

 災害協定を締結する事業者とは、定期的な訓練や意見交換等の機会を通じて、協定内容等の確認を行うなど、災害対応業務の実効性を高めるため、課題等の把握に努めております。
 現在、災害協定を締結する事業者に限った支援はございませんが、物価高騰等の影響により経営状況などに関する課題があった場合には、中小企業に対する支援事業等を周知し、必要な支援につなげてまいります。

 次に、災害用備蓄品の管理及び輸送についてのお尋ねですが、

 区では、災害用備蓄品の適切な管理を行うため、備蓄倉庫の定期的な棚卸しを実施し、良好な保管環境の維持に取り組んでおります。また、東京都トラック協会文京支部と、災害時における物流業務に関する協定を締結し、物資の輸送手段の確保にも努めているところです。
 今後も、災害時における輸送能力を踏まえ、効率的な備蓄倉庫の管理や災害時の輸送手段の確保に取り組むとともに、他自治体での取り組みについても研究してまいります。
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